ITの問題はなくならないのか

日々考えていることを書く

手段の目的化

Facebookをやっていると、知り合いの知り合いが起業したとかいう記事を見ることある。
誰のどんな課題を解決したくて起業したのかが非常に興味があるため、そういう記事を見かけたらホームページを確認するのだが、
「介護×AI」とか、「転職先の紹介×人工知能」とか、最新の技術をキーワードに起業をしている例を多数見かける。

なぜ手段が目的になっているだろうか。

介護には様々な課題がある。徹底的に分析した結果、介護に存在するこの課題を解決するにはAIしか絶対にありえない、
というのであればまだ理解できるが、
AIが先にあって、とりあえず介護と組み合わせてみました、
というのであれば全く理解できない。
(AIが先にあったとしてもAIを徹底的に高性能にするためには、介護で実証実験をするしか無い。だから介護とAIを組み合わせた、というのであれば理解はできる)

AIだろうが人工知能だろうがIoT,AR,VRだろうが、単なる手段に過ぎない。
先に目的があって初めてそういう手段が出てくるのに、なぜAIが真っ先に出てくる?
本気で介護に存在する問題に取り組もうとしてるの?

確かに古い投資家であれば、AIとか人工知能とかそういうキラキラワードが入っていたほうが金を出してくれる可能性が上がるかもしれない。
でも、本物の投資家はそういうキラキラワードには騙されないし、
そもそもあなたがやらなくても他の誰かが全く同じ手段を使って起業をする。

1. 手段は手段であって目的ではない
2. 誰の何の課題を解決したくて起業を考えたのか
3. 本当に起業しなければその課題は解決できないのか

そこをちゃんと理解した上で起業しないと失敗する確率が上がってしまう。
起業は恐れるべきではないし、起業をすること自体は素晴らしいことであるが、
ここを守らないと、本当に無価値な会社を作ることになってしまう。